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スーパーで売っているものでナウシカの蟲笛のようなものを作ってみる

堀博美

私は子どもの頃から図工がとにかく好きで、木切れとか、そうめんの木箱とか、いらなくなった大判カレンダーの裏とかがまたとない宝物でした。釘を打ったり、絵を描いたり、可能性に満ち満ちた素材のように見えるのです。

今でもラップの芯とか6pチーズの丸い箱とか、何か工作に使えそうなものあると、捨てられなくて困っています。いずれメルカリで売ろうかと思案中です。

科学工作に脳汁が出る

私は幼少期以降、着々と美術好きの道を歩み、ついには教育大学に進学し、中学校・高等学校の教諭免許一種(美術)を取得しました。

と書くと、なんだか真面目でちょっといい話のようですが、大学卒業後小学校・高等学校で指導をして「自分が作るのと人に教えるのとでは違う能力が必要だ」と思い知りました。そして非常勤講師を辞めてライターになったのですが、それはまた別の話。

一方で、私は「科学工作」というジャンルの工作も好きなのです。独創性というよりは実験の要素が強い、どちらかと言うと理科の領域に入る工作です。

私は、科学がまだ一般人にとってキラキラしていた頃に幼少期を過ごしました。公害や光化学スモッグなどの問題はありましたが、それもいつか科学で解決して、まだまだ科学技術で発展するぞ! 社会の空気として、そんな気合いに満ちた時代を過ごしました。そういえば、鉄腕アトムも「科学の子」ですよね。

子どもの頃、科学工作で気分はプチ・マッドサイエンティスト。作ったラジオが実際に鳴った時は「やった!」と達成感で脳汁が出ました。

今ではもっと世界が複雑になって、科学技術の害なども言われるようになりました。でも、だからこそ科学工作的な基本的な科学を知ることは、むしろ大事だと思うのです。

荒れ狂う王蟲にかざす、アレ

さて、今回、何の工作にしようかと思い、ふと思いつきました。

今回着目したのは「風の谷のナウシカ」。

ナウシカが、荒れ狂う王蟲や羽のある巨大な虫に向かって「フォンフォンフォン」「ジーオジーオ」と鳴る何かを風にかざしたり、回したりするシーンがあります。

ナウシカと笛?

© 1984 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, H

ナウシカが右手で何か回しているでしょう。

改めて「ナウシカ」のこのシーンを見て思いました。

「これって、蟲笛(虫笛)?」

念の為、コレです。
これで蟲の心を鎮め、森に帰すのです。

© 1984 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, H

これ、ひょっとして、作れるんじゃない?

ちなみに私は音楽も大好きなんですが、生まれつき残念な音程をしているので、もっぱら聴く一方です。しかし大学で楽器の自作に興味を持ち、大学では音楽科の「民族音楽実習」の授業に潜り込んでいたこともあります。

その辺の経験から、蟲笛情報も得ておりました。

ナウシカの蟲笛、大人になった今だからこそ作ってみたくありませんか? 王蟲はリアルにはいないけど、そこらへんにいる虫とか、操れるかもしれないですよ?

さあ、工作してみましょう!

蟲笛にすべく、近所のスーパーの食品売場で使えそうなものを買ってきました。飲料の容器がイケるようです。

缶の飲料の場合、加工しやすいアルミ缶がいいでしょう。

無駄に新品の素材を使う必要はありません。図工の業界では、身の回りのゴミ…‥じゃなくて不用となったいい感じの素材を「身辺材」と呼んで積極的に使うようにしています。これで困る保護者も多いようですが、ゴミから良い工作ができる驚きや楽しみや気軽さは大事にしたいものです。

そして、大人の工作だからこそ、ちょっとした工夫で物を生き返らせることのステキさを味わうことができます。頭や手を動かすことは、脳トレにも良いです。

さて、ナウシカの蟲笛の特徴はこんな感じ。

⚫︎円筒状

⚫︎小さな穴が最低2個空いている。

⚫︎ナウシカの手のひらに入るほど小さい。

⚫︎回すと、「フォンフォンフォン」というような音がする。

とりあえず、似た大きさの小さなプラスチック容器でやってみます。

まず、穴を開けます。そして、カッターで不用なところを落として(⚠️指を切らないように注意)糸をつけます。

タコ糸は100均などで入手が必要です。家にあればもちろん使えます。映画の雰囲気的に、1mくらいにしておきましょうか。ナウシカのシーンにならって、本体に巻きつけて縛ります。

完成!

「王蟲、森にお帰り」

とかは言わなくてもいいので(言ってもいいですが)、ナウシカのように回してみましょう。肩から回すのでなく、手首で回す感じですよ。⚠️周りの人や物にぶつけないように十分気をつけてください。

蟲笛は鳴った…?

鳴りましたか? さあ、どうでしょうか。

そう、実は、残念ながら、ナウシカの蟲笛は映画の通りに作ると鳴らないのです。

そんな……じゃあ何でここまで引っ張ってきたの……。

いやいや、ご安心ください。ならば、鳴るように改造してみましょう。元の容器と同じものを用意します。

まず、横に使っていた容器を、縦にします。

そして、糸を通します。

穴でなくてカッターでスリットを作ります。幅は3mmから5mm程度。長さは15mm以上で、鳴らしながら調節してください。

底に穴を開けて、たこ糸を通して、開いているところをふさぐ。

 ※今回は布テープでやってみました。

出来上がり!

さあ、再挑戦です。本当に鳴るものかどうか……。

今度は鳴りました! 安心感と達成感で脳汁出そう。

虫笛のなんとも言えない音、ハマれば脳汁が出ます。私のように音程が残念な人でも、体ごと音を楽しめるという意味もあって、いい工作だと思います。

もっと脳汁を追求してみましょうか。

大人の工作やからね!

レモンサワーということにこだわりはないのですが、薄いアルミ缶はスリットを入れやすいのです。ビール缶などでもいいですよ。

ただし⚠️素手で切り口を触るとケガをしやすく、そうなるとめっちゃ痛いので気をつけて下さいね!

これはいい感じに鳴ります! 公園などで回すといいでしょう。これはもう脳汁音楽と言っていいですね! ぜひ体験してみてください。

今回はそもそも工作というほど手間をかけていません。ここはひとつ、童心に帰って工作を楽しんでみてはいかがでしょう。ただし工作が終わった後は切れっ端まで分別して処分するのと、くれぐれも安全には気をつけてくださいね!

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